ブログ(【介護技術】語呂合わせで覚える介護技術)

介助の時に、「左麻痺だと左右どっちが先?」「右麻痺だとどっち側に立つ?」みたいなこと、介護士なら一度は経験があると思います。
「ややこしいので覚えられない。」「覚えたとしても、実践の場で瞬時に判断できる訳がない。」と諦めてしまう人もいるのでは?

実践にも試験対策にも役立つような語呂合わせ、色々考えました。

そんな時、「脱健着患」のように語呂合わせで覚えておくといいんですよね。
「脱健着患だから、左麻痺だから、脱ぐ時は右」みたいに、現場ですぐに思い起こせるから実践でも役立つ。もちろん試験対策にもなる。

とっさに思い出せて、実践にも試験対策にも役立つような語呂合わせがもっとあるといいなぁと思い、色々考えてみました。よく知られているのも含め、まとめました。

(1)脱健着患
(2)杖はつっかけ
(3)上は天国、下は地獄
(4)アイは前、マイは後ろ
(5)動かす時は畳み、寝る時は広げる
(6)基本原則
(7)カイゴ士と力士は似た感じ

※実際に介護に携わるに当たり、ケースバイケースの時も多々あります。臨機応変に対応してください。

(1)脱健着患

服を脱ぐ時は、健側が先、患側が後です。
逆に、服を着る時は、患側が先、健側が後です。

着る時は、初め(どちらの袖も通していない状態の時)、服を自由に動かせるので、可動域が制限されている患側を先に着てもらいます。

逆に、脱ぐ時は、健側を脱いでしまえば、服が自由に動かせるので、後で患側を脱いでもらいます。

片方の袖がくちゃくちゃに動かせる状態で着脱するのが患側。と覚えても良いかも。

(2)杖はつっかけ

杖歩行の時の順番。杖(つえ)、患(かん)、健(けん)の順なので、「つっかけ」です。

私達は、普段歩く時、片側の腕と反対側の足を一緒に出します。
杖は体を支えるため健側に持つので、反対側の足は患側になります。

順番に並べると、杖(健側の腕)、患側(反対側の足)、健側(もう一方の足)の順になります。

※2動作歩行の場合、杖と患、健の順です。
これも、普段歩く時、片側の腕と反対側の足を一緒に出すことを考えると、イメージがつきます。

(3)上は天国、下は地獄

杖歩行で階段を上る時は健側から、下る時は患側からなので、上は天国、下は地獄となります。
とおりゃんせの歌「行きは良い良い、帰りは怖い~♪」と覚えてもOK。

上り階段は、高い位置に体を持ち上げることになるため、それを支える上側の足に負荷がかかります。よって健側を先に上げます。

下り階段は、体を支える上側の足に負荷がかかります。よって健側を上側に残します。

※下りは、普段と同じ順番(杖、患、健)です。階段を上る時のみ、順番(杖、健、患)が異なります。

※杖でなく、階段の手すりに掴まる場合も同じ順番です。

(4)アイは前、マイは後ろ

アイ(目)は視覚障がい者を指し、歩行介助の際、介助者が前に立ちます。
マイ(麻痺)は片麻痺の身体障がい者を指し、歩行介助の際、介助者が麻痺側の後ろに立ちます。

視覚障がい者の場合、介助者が前に立つことで、方向転換や段差が事前に予知できます。
「道が狭くなりますよー」とか「登りの階段ですよー」とか言葉で説明すると、より予知しやすくなります。
背丈に合わせて、介助者の肩に手を当てたり、上腕を持ったりします。

身体障がい者の場合、麻痺側後方に転倒しやすいため、介助者は麻痺側後方に回って介助します。杖は健側に持つので、杖を持っていない側です。

(5)動かす時は畳み、寝る時は広げる

利用者さんを体位交換で動かす時は、体を小さく畳みます。
利用者さんを寝かせる時は、手足を広げます。

利用者さんの体を動かす場合、できるだけ床と接する面積を少なくし、摩擦を減らすと、小さな力で動かすことができます。
同じ重さの四角い箱とボールでは、ボールの方が動かしやすいです。
実際には、ベッドからの起き上がりや体位交換の時など、手を前で組み、膝を曲げることで、体をコンパクトにして、動かしやすくします。

逆に、寝ている(臥床)時は、手足を広げ、できるだけ床と接する面積を多くし、一か所にかかる圧力を減らし、褥瘡を防ぎます。
拘縮がある場合は、クッションを使って、接する面積を多くします。
また、手足を広げることで、関節同士が当たらないようにします。

(6)基本原則(基本健側)

基本、残存能力がある健側で行います。基本原則と基本健側を掛けています。

1.ベッドから車椅子へ移乗する時、健側に車椅子(乗り移る方)を置く
車椅子(乗り移る方)を健側に置きます。
健側の手で車椅子の肘掛に掴まり、健側の足に力を入れて立ち、健側の足を軸に回転して座ります。健側で外側の肘掛を持ってお尻から座ると回転させる距離が短くて済みます。

2.車椅子からベッドへ移乗する時、健側とベッド(乗り移る方)を近づける
ベッド(乗り移る方)と健側を近づけます。1.と車椅子の向きは逆になります。
健側でベッド柵を持ってお尻から座ると回転させる距離が短くて済みます。

3.側臥位(横向きに寝る)では、下を健側にする
麻痺側を下にすると、体の動きが妨げられ、同じ部位に圧力がかかり続けるため、褥瘡ができやすい。
また、麻痺側の感覚が失われているため、発見が遅れてしまいます。

4.側臥位から端座位(ベッドの端に座る)になる時、健側の手で支えて起きる
3.の状態(健側が下側の側臥位)から起き上がると、ちょうど利用者さんが健側の肘を使って起き上がることができます。介助が必要な場合は、上側(麻痺側)から支えます。

5.杖は健側
体を支えるため、力を入れることができる健側で持ちます。

6.食事介助は健側
咀嚼や嚥下能力が残っている健側に食べ物を入れます。

7.体温は健側
麻痺側は血液循環が悪く、体温が下がるため、健側で測ります。

(7)カイゴ士と力士は似た感じ

介護士(⇒カイゴ士⇒力士)と力士は似た感じ(漢字)
ボディメカニクスの原理です。
介護者はお相撲さんのように振る舞います。

【介護者のポイント1~5】

1.両足を広げる
両足で作る面積(支持基底面と言う)を広くすることで、体の重心(物体の重さの中心)を安定させます。

2.膝を曲げ、腰を落とす
膝を曲げ、腰を落とし、重心を下げることで、体の重心を安定させます。

3.体を密着させる
体を密着させることで、利用者さんの重心が介助者の体に近づくため、体全体で利用者さんを支えることができます。

4.持ち上げず、水平移動する
上下の移動は重力に逆らうことになるため、できるだけ水平に動かします。

5.押すのではなく、引き寄せる
自分に向かって引き寄せるように移動します。押す力に比べ、引く力は、自分の体に運ぼうとする物が近づくため、どんどん力が入りやすくなります。

【利用者さんのポイント】

1.動かす時は畳む
(5)で説明した内容と同じです。利用者さんの体をコンパクトにして、摩擦を減らし、動かしやすくします。

※ボディメカニクスの原理は他にもあるので、色々調べてもらえればと思います。

※腰痛持ちの方は普段の生活(例:掃除機かけ)から意識する!

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